概要
Zoomデスクトップクライアントは3つの異なる方法でWindows向けに一括インストールできます。構成とインストールの両方のためのMSIインストーラーによる方法、構成のためにグループポリシーを利用してActive Directory管理テンプレートによる方法、構成向けのレジストリキーによる方法です。
Windows向けZoom Roomsは、グループポリシーやレジストリキーを利用してActive Directory管理テンプレートにより構成することもできます。
MSIインストーラーを使用している場合、ZoomはGPOまたはSCCMにより導入できます。 GPOスクリプトによりクライアントをインストールする場合、デスクトップクライアント向けの起動スクリプトを使用してインストールします。GPOスクリプトを介してOutlookプラグインを導入する場合、ログオンスクリプトを使用してインストールします。
Active Directory管理テンプレートまたはレジストリキーでインストールする場合、管理者はZoomの導入時に特定の機能と設定をロックできます。
注:MSIインストールの場合は、管理者権限を強化する必要があります。
この記事の内容:
- MSIインストーラーのダウンロード
- セキュリティの優先順位
- Zoomデスクトップクライアントの導入と構成
- Zoomデスクトップクライアント向けの構成オプション
- Windows向けZoom Roomsのための構成オプション
- Active Directory管理テンプレートの構成
Mac向けの事前構成済みの設定によるZoomのインストールについて確認してみましょう。
前提条件
- WindowsデスクトップクライアントのMSIバージョン
- PC向けZoom Rooms
注:以下に一覧表示されているスイッチの一部では、Zoom ITインストーラーの最新バージョンが必要です。
MSIインストーラーのダウンロード
ダウンロードセンターに移動して、「IT管理者のためにダウンロード」をクリックするか、https://www.zoom.us/client/latest/ZoomInstallerFull.msiから直接ダウンロードします。
設定の優先順位
複数のロケーションで設定を構成できます。一部はZoom管理者またはIT管理者のみにより構成でき、一部はエンドユーザーにより構成できます。設定に競合がある場合、Zoomは以下の優先順位を利用します。
- ZConfigでMSI/GPOにより導入される設定
- アカウントまたはグループに対してロックされるWeb設定
- ユーザーにより選択されるクライアント設定
- ZRecommendでMSI/GPOにより導入される設定
- ロックされていないWeb設定
Zoomデスクトップクライアントの導入と構成
コマンドラインによる導入
インストール: msiexec /package ZoomInstallerFull.msi /lex zoommsi.log
サイレントインストール: msiexec /i ZoomInstallerFull.msi /quiet /qn /norestart /log install.log
進行中のミーティングがインストール前に終了するまで待機: msiexec /i ZoomInstallerFull.msi /norestart MSIRESTARTMANAGERCONTROL=”Disable”
自動更新:デフォルトで無効になっていて、ユーザーにZoomクライアントの更新をインストールさせません。自動更新が有効になっている場合、プロンプトが表示されたときに、ユーザーには強化された管理者権限が必要ありません。有効にするには(ユーザーにZoomクライアントの更新を許可するには)、インストールにたものに「ZoomAutoUpdate="true"」を追加します。
msiexec /package ZoomInstallerFull。
Windowsで自動起動*:デフォルトで無効になっています。有効にするには、インストールに選択したものに、「ZoomAutoStart="true"」を追加します。
msiexec /package ZoomInstallerFull.msi /lex zoommsi.log ZoomAutoStart="true"
Windowsでサイレントに自動起動*:デフォルトで無効になっています。有効にするには、インストールに選択したものに、「ZSILENTSTART="true"」を追加します。
msiexec /package ZoomInstallerFull.msi /lex zoommsi.log ZSILENTSTART="true"
デスクトップにショートカットを作成しないでください:デフォルトで無効になっています。有効にするには、インストールに選択したものに、「ZNoDesktopShortCut="true"」を追加します。
msiexec /package ZoomInstallerFull.msi /lex zoommsi.log ZNoDesktopShortCut="true"
SSO URLの事前構成:デフォルトで無効になっています。有効にするには、「ZSSOHOST="your_company"」を追加します。https://your_company.zoom.usなどの完全なSSOエンドポイントで、次のように入力することができます。
- your_company
- https://your_company
- your_company.zoom.us
msiexec /package ZoomInstallerFull.msi /lex zoommsi.log ZSSOHOST="your_company"
追加の構成オプション - ZConfig:追加のオプションを有効にするには、ZConfigパラメータをインストールに選択したものの最後に追加します。複数のオプションは「;」で区切ります:
msiexec /package ZoomInstaller.msi /norestart /lex msi.log ZConfig="account=your_account_id;nogoogle=1;nofacebook=1;login_domain=yourcompany.com&yourcompany2.com"
ZConfigの追加のオプションは以下の表に一覧表示されています。
ユーザーに設定を変更するのを許可:設定を導入sるうが、ユーザーにZoomデスクトップクライアント内で変更するのを許可する場合、「ZConfig」ではなく「ZRecommend」で導入します。例:msiexec /i ZoomInstallerFull.msi ZRecommend="AudioAutoAdjust=1"
特定の設定を強制したいがユーザーに他のデフォルト設定の変更を許可する場合は、ZConfigとZRecommendの両方を使用します。例:msiexec /i ZoomInstallerFull.msi ZConfig="nogoogle=1" ZRecommend="AudioAutoAdjust=1"
注:設定がZConfigとZRecommendに適用される場合、ZConfigは設定をロックしたままで、ユーザーは変更できません。
Intuneの導入
- Microsoft Intureにログインします。
- クライアントアプリをクリックします。
- アプリをクリックします。
- 追加をクリックします。
- アプリタイプに対しては、業務アプリを選択してから、選択をクリックします。
- アプリパッケージファイルを選択をクリックします。
- ファイルを選択をクリックして、ZoomInstallFull.msiを選択します。
- OKをクリックします。
- 「アプリ情報」タブに以下を入力します。
- 説明 - アプリの説明を入力します。つまり「Zoomミーティングのアプリ」と入力します。
- 発行者 - Zoom Video Communicationsを入力します。
- App install context(アプリインストールコンテキスト) - デバイスをクリックします。
- Command-line arguments(コマンドライン引数) - 任意のMSIインストールスイッチを入力します。
- ロックする必要のあるデフォルト設定を有効にするには、各設定スイッチをZConfigで開始します。例: ZConfig=”nogoogle=1”。
- ユーザーが変更できるデフォルト設定を有効にするには、各設定スイッチをZRecommendで開始します。例: ZRecommend=”AudioAutoAdjust=1”.
- 次へをクリックします。
- 任意の希望のScope tag(範囲タグ)を追加します。
- 次へをクリックします。
- アプリが特定のユーザーグループ、全ユーザー、および/または全デバイスに対して必要であるかどうかを設定します。
- 次へをクリックします。
- 導入の概要を確認してから、作成をクリックします。
構成オプション
一般設定
説明 | デフォルト | MSIのオプションと値 |
Googleログインオプションを無効にする | 無効 | nogoogle, 1 |
Facebookログインオプションを無効にする | 無効 | nofacebook, 1 |
メールログインオプションを無効にする | 無効 | DisableLoginWithEmail, 1 |
シングルサインオン経由のログインを無効にする | 無効 | nosso, 1 |
クライアントログインのためにデフォルトのSSO URLを設定しロックする | 無効 | ForceSSOUrl, your_company |
Zoomサインイン時にUACプロンプトを無効にする | 無効 | AddFWException, 1 |
システムトレイにZoomを最小化する | 無効 | min2tray, 1 |
ユーザーがサインインできるメールアドレスドメインを設定する | 無効 | login_domain, domain |
特定のアカウントID番号によりホストされるミーティングへ参加するためにクライアントが制限されているアカウントIDを設定する | 無効 | account, your_account_id |
これにより、再起動時にユーザーがクライアントにサインインしたままの状態を保つことができます。 | 無効 | KeepSignedIn, 1 |
サインインするため、あるいはミーティングに参加するためにウェブドメインを設定します。デフォルトでは、値はhttps://zoom.usまたはhttps://zoom.comです。 | 無効 | SetWebDomain, domain |
Zoomを開く際にポートレートモードにデフォルト設定する | 無効 | DefaultUsePortraitView, 1 |
Zoom Roomに画面共有を行う際に音声を共有するかどうかを指定するオプションを追加する | 有効 | PresentToRoomWithAudio, 1 |
Zoomアプリのホーム画面で「ルームシステムを呼び出す」ボタンを表示する | 無効 | EnableStartMeetingWithRoomSystem, 1 |
有効にされるとZoomアプリはルームシステムに対する発信者名を表示 | 無効 | AppendCallerNameForRoomSystem, 1 |
ZoomクライアントによりUSBデバイスのHIDコントロールを有効にする | 有効 | EnableHIDControl, 1 |
有効にされると、クライアントはメディア伝送に以下のポートを使用します。 オーディオ:8803 |
無効 | EnableIndependentDataPort, 1 |
SSOのためにWindowsクライアントに埋め込み式ブラウザを使用する |
無効 | EnableEmbedBrowserForSSO, 1 |
ミーティング参加前にアプリからユーザーがサインインするように強制する |
無効 | EnforceSignInToJoin, 1 |
重大なエラーの問題がある場合にログを自動的に送信する |
無効 | EnableAutoUploadDumps, 1 |
有効にされるとZoomアプリは昇格ビデオプロセスを開始し詳細DSCPマークをサポートする |
無効 | EnableElevateForAdvDSCP, 1 |
プロキシ経由のオーディオトラフィックを無効にする |
無効 | DisableAudioOverproxy, 1 |
プロキシ経由のビデオトラフィックを無効にする |
無効 | DisableVideoOverproxy, 1 |
プロキシ経由の画面共有トラフィックを無効にする |
無効 | DisableSharingOverproxy, 1 |
クライアントに対してプロキシサーバーを名前付きプロキシとして設定します。 例:server:port |
無効 | Proxy, proxy_address |
PAC URLでクライアントへプロキシサーバーを設定する | 無効 | ProxyPac, your_pac_url |
クライアントに対してプロキシバイパスルールを設定する | 無効 | ProxyBypass, bypass_rule |
インストール中にZoom共有サービスを無効にする | 無効 | DisableAdvancedSharingService, 1 |
ミーティング設定
説明 | デフォルト | MSIのオプションと値 |
ミーティングへの参加時にカメラをオフにする | 無効 | 以下のZConfigオプションを確認する |
VoIPに自動的に参加する | 無効 | 以下のZConfigオプションを確認する |
デュアルモニターを自動的に有効にする | 無効 | UseDualMonitor, 1 |
ミーティングの開始時またはミーティングへの参加時、全画面を無効にする | 無効 | FullScreenWhenJoin, 0 |
ミーティングコントロールを常に表示する(自動非表示ツールバーを無効にする) | 無効 | AutoHideToolbar, 0 |
デフォルトで非ビデオ参加者を非表示にする | 無効 | HideNonVideoUsers, 1 |
ミーティングへの参加時にマイクを常にミュートにする | 無効 | MuteVoipWhenJoin, 1 |
ユーザーがミーティングに参加している時間の長さを表示する | 無効 | ShowConnectedTime, 1 |
ミーティング退出前に確認する | 有効 | ConfirmWhenLeave, 1 |
ミーティングの開始時またはミーティングへの参加時に画面共有を無効にする | 無効 | DisableScreenShare, 1 |
Windows 7でWindowsのAeroモードを無効にする | 無効 | noaeroonwin7, 1 |
ローカル録画のデフォルトの録画ロケーションを設定する | ドキュメントフォルダー | recordpath, C:/your_recording_path |
指定のアカウント内のミーティングのみへ参加を許可する | 無効 | account, your account ID |
マイクの設定を自動的に調整する | 無効 | AudioAutoAdjust, 1 |
オーディオ送信時のエコーキャンセレーションを有効にする | 有効 | EnableEchoCancellation, 1 |
マイクのオリジナルオーディオ設定を自動的に有効にする | 無効 | enableoriginalsound, 1 |
インスタントミーティングで常にPMIを使用する | 無効 | UsePMI, 1 |
ミーティング中のチャットを無効にする | 無効 | zDisableChat, 1 |
ミーティング内のファイル転送(ファイルの送受信)を無効にする |
無効 | zDisableFT, 1 |
ローカル録画を無効にする | 無効 | zDisableLocalRecord, 1 |
クラウド録画を無効にする | 無効 | zDisableCMR, 1 |
ビデオの送信を無効にする | 無効 | zDisableSendVideo, 1 |
ビデオの受信を無効にする | 無効 | zDisableRecvVideo, 1 |
ビデオの送受信を無効にする | 無効 | zDisableVideo, 1 |
共有ビデオのミラーリングを有効にする | 無効 | EnableMirrorEffect, 1 |
ミーティングをまず開始せずにCRCデバイスを呼び出す | 無効 | EnableStartMeetingWithRoomSyst |
送信の帯域幅の最大値を設定する | 無効 | BandwidthLimitUp, amount(すべての値の単位はKbps) |
受信の帯域幅の最大値を設定する | 無効 | BandwidthLimitDown, amount(すべての値の単位はKbps) |
トラフィックを異なるポートに分割して、識別を簡単にする |
無効 | EnableIndependentDataPort, 1 |
ミーティングへの参加時に常にビデオのプレビューを表示する |
有効 | AlwaysShowVideoPreviewDialog, 1 |
オーディオオプションからコンピューターオーディオを削除する |
無効 | disablecomputeraudio, 1 |
ミーティング中に画面がロックされている際にマイクを自動的にミュートにする |
無効 | MuteWhenLockScreen, 1 |
有効にされているときにZoomがWindowsでデフォルトスピーカーセットをる |
無効 | SetUseSystemDefaultSpeakerForVoip, 1 |
有効にされているときにZoomがWindowsでデフォルトマイクセットを使用する |
無効 | SetUseSystemDefaultMicForVoip, 1 |
共有画面の表示に左右表示モードを使用する |
無効 | EnableSplitScreen, 1 |
ボリュームを自動的に調整を有効にする |
有効 | AudioAutoAdjust, 1 |
リモートコントロールを無効にする |
無効 | DisableRemoteControl, 1 |
リモートサポートを無効にする |
無効 | DisableRemoteSupport, 1 |
バーチャル背景を無効にする |
無効 | DisableVirtualBkgnd, 1 |
GPUアクセラレーションを無効にする |
無効 | LegacyCaptureMode, 1 |
ビデオミーティングの参加時にビデオプレビューダイアログを常に表示する |
有効 | AlwaysShowVideoPreviewDialog, 1 |
ホワイトボード機能を無効にする |
無効 | DisableWhiteBoard, 1 |
画面共有時にデスクトップを共有するオプションを無効にする |
無効 | DisableDesktopShare, 1 |
Zoom Roomsオプションとの直接の共有を無効にする | 無効 | DisableDirectShare, 1 |
共有時に全画面の最適化を有効にする | 有効 | EnableShareVideo, 1 |
コンピューターオーディオ機能を共有を有効にする | 有効 | EnableShareAudio, 1 |
デスクトップの画面共有時にZoomウィンドウの表示を有効にする | 無効 | ShowZoomWinWhenSharing, 1 |
チャット設定
説明 | デフォルト | MSIのオプションと値 |
リンクプレビューを無効にする | 無効 | zDisableIMLinkPreview, 1 |
グループチャットのファイル転送を無効にする | 無効 | zDisableFT, 1 |
他のパラメータ
ミーティングオプション:デフォルトで無効になっています。これらの設定を求めるには、「ZConfig="kCmdParam_InstallOption=X"」を追加します。Xは数値を表します。
有効な値とオプションは次のとおりです。
価値 | オプション |
1 | ミーティングへの参加時にカメラをオフにする |
2 | VoIPに自動的に参加する |
4 | デュアルモニターを自動的に有効にする |
8 | デフォルトでシングルサインオンでサインインする |
16 | 共有されたコンテンツの表示時に自動的にフルスクリーン表示にする |
32 | 共有されたコンテンツの表示時に自動的にウィンドウに合わせる |
64 | デフォルトで720pを有効にする |
128 | すべてのアプリケーションをリモートコントロールする |
複数の設定を有効にするには、値を追加します。例えば、VoIPに自動的に参加(2)およびデフォルトで720p(64)を有効にするには、ZoomInstallオプションを66に設定します。
msiexec /package ZoomInstallerFull.msi /lex zoommsi.log ZConfig="kCmdParam_InstallOption=66"
他のオプション:以下を参照してください。http://msdn.microsoft.com/en-us/library/windows/desktop/aa367988(v=vs.85).aspx
アンインストール:Zoomを完全にアンインストールするには、以下のアンインストーラーを使用してください。
Windows向けZoom Roomsのための構成オプション
説明 | デフォルト | MSIのオプションと値 |
SSL証明書を確認する | 無効 | EnableSSLVerification |
GDPRライセンスを自動的に受け入れる | 無効 | ACCEPTGDPR |
進行状況バーを表示せずに更新プログラムをサイレントインストールする | 無効 | サイレント |
ユーザー名とパスワードで自動的にサインインする | 有効 | SYSTEMAUTOLOGIN |
自動ログインとサイレント更新でサイレントインストール:msiexec /i ZoomRoomsInstaller.msi /quiet ACCEPTGDPR=true SILENT=true SYSTEMAUTOLOGIN=true SYSTEMUSERNAME= "windows user name" SYSTEMPASSWORD= "windows password"
システムオプション
これらのオプションは、デフォルトでは無効になっています。 有効にするには、「SYSTEMOPTION=X」(Xは数値を表します)を追加します。有効な値とオプションは次のとおりです。
価値 | オプション |
1 | 自動的に画面をロックする |
2 | ウェイクアップ時にパスワードを無効にする |
4 | Cortanaを無効にする |
8 | 通知を無効にする |
16 | Windows Updateを無効にする |
32 | 高性能パワーを有効にする |
64 | 休止状態を無効にする |
128 | スリープさせない |
256 | ディスプレイをオフにさせない |
Active Directory管理テンプレートの構成
構成に利用できるポリシーとオプションの詳細については、利用可能なグループポリシーとテンプレートのリストを確認してください。