VDI 向け Zoom Meetings の最適化
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VDI サーバーは、複数のユーザーが同時に使用する共有のハードウェア リソースです。 複数のバーチャル デスクトップをサポートできる VDI ハードウェアは、一般的に、何かの要求を処理しているときにビデオカンファレンスの処理要求が来てしまうと、耐えることができません。
Zoom VDI クライアントとプラグインは、VDI サーバーからメディア処理要求を排除し、代わりにローカルマシン上の独自のハードウェア リソースを使用してメディアを処理するプラグインにリダイレクトすることで、この問題に対処しています。 Zoom は、VDI クライアントとプラグインの両方に別々のデータ ストリームを送信することで体験を最適化し、それぞれのコンポーネントが最も適した役割に集中できるようにしています。
この記事では、次の項目について説明します。
Zoom Meetings を最適化するための前提条件
- Citrix XenDesktop または VMware Horizon サーバーを使用して公開されたデスクトップ、あるいは Windows リモート デスクトップを使用している組織
- Citrix Workspace、VMWare Horizons、AVD クライアント、または Windows リモート デスクトップ クライアント
注: Microsoft Store の Citrix Workspace アプリは、サポート対象外です。
VDI ミーティングの最適化
最適化された VDI クライアントは、ミーティング コンテンツの空白画面とミーティング ツールバーのボタンのみを含む、Zoom Meeting の空のプレースホルダーをレンダリングすることに重点を置いています。 VDI クライアントはまた、Zoom Meeeting へ直接接続することで、参加者リストなどのミーティング内データを保持するほか、ローカル ユーザーのデスクトップの画面共有も処理します。
直接最適化
同様に、直接最適化体験の場合、プラグインは VDI クライアントの作業の残り半分を実行することで、VDI クライアントを支援します。 また、このプラグインは Zoom Meeting と直接接続してミーティングのビデオ、オーディオ、コンテンツを受信します。このプラグインは、VDI クライアントのミーティング コンテンツのプレースホルダー画像の上にレイヤー化されます。
VDI クライアントとプラグインは、Zoom Meetings をレイヤー状にレンダリングし、VDI クライアントの Zoom プレースホルダー上にプラグインのメディアを重ね合わせることで、双方で同期された体験を生み出します。 プラグインと VDI クライアントは、VDI ソフトウェア プロバイダーの既存のバーチャル チャンネルを使用して、作業を調整します。
Zoom クラウドは、VDI デスクトップとプラグインの双方に対し、2 つの別々のデータ ストリームを維持します。 直接最適化モードの仕組みは以下のとおりです。
- プラグインは、ビデオ、オーディオ、インバウンド コンテンツのデータ ストリームを、クラウドから直接受信します。
- VDI デスクトップは、参加者情報などの一般的なミーティング データを Zoom クライアントのプレースホルダーで受信して表示し、同時にローカルの画面共有コンテンツもアップロードします。
- プラグインと VDI デスクトップは、VDI ベンダーのバーチャル接続を使用して相互に通信し、画面上のメディアを 2 つのレイヤー間のどこに配置してレンダリングするか、信号を送って伝えます。
代替接続モード
VDI クライアントは、Zoom Meetings インフラストラクチャで 3 種類の接続モードをサポートします。 もっとも一般的なモードは、直接最適化体験です。VDI クライアントとプラグインが両方とも Zoom と固有の接続を確立し、それぞれが別個に Zoom のミーティングの機能を有効にすることで、シームレスな体験が実現します。
VDI クライアントは、代替接続モード(UDP / チャンネル最適化、フォールバック モード)でも動作するので、多様なワークフローやセキュリティ ニーズに対応できます。 以下の表は、それぞれのモード間の大きな違いを示しています。
メディア オフロード | プラグインの直接クラウド アクセス | |
直接最適化 | ✔ | ✔ |
UDP / チャンネル最適化 | ✔ | |
フォールバック モード |
UDP / チャンネル最適化
UDP およびチャンネル最適化は、直接最適化(プラグインが異なるネットワーク パスを経由してミーティング メディアのレンダリングを継続)と似ています。 このモードの仕組みは以下のとおりです。
- すべてのミーティング メディアはまず、Zoom Cloud から VDI サーバーに送られます。
- VDI サーバーは、アウトオブバンド(OOB) UDP 接続を介して、または UDP 接続を確立できない場合は既存の VDI バーチャル チャンネルを介して、プラグインにメディアを転送します。
この方法は、シン クライアント(またはその他のリモート デバイス)の直接インターネット アクセスを有効化していない組織には歓迎されるかもしれませんが、追加のルーティングは、直接最適化より劣る体験に寄与してしまう可能性があります。
フォールバック モード
フォールバック モードは、一切最適化されていない VDI 体験で、VDI サーバー上で直接 Zoom クライアントを実行するようなものです。 この構成では、メディアの最適化やプラグインは使用せず、VDI クライアントのみが Zoom と通信します。
この方法は、VDI サーバーのリソースで処理が必要なため、最も好ましくないオプションです。 フォールバック モードで動作させると、VDI の速度が低下したり、ビデオが途切れたり、オーディオが乱れたりなど、品質問題が発生することがあります。 この方法は、最後の手段として、またはプラグインが使用できない場合にのみ使用することをお勧めします。
注: サーバーのパフォーマンスを維持するために、フォールバック モードは可能な限り避けるべきです。
サポート対象のミーティング最適化クライアント
現在サポートされているミーティング最適化のためのプラグイン OS とバーチャル デスクトップ エージェントとの一覧を、以下に紹介します。
Citrix |
VMware |
Azure Virtual Desktop | |
Windows | ✔ | ✔ | ✔ |
Mac | ✔ | ✔ | |
IGEL | ✔ | ✔ | ✔ |
Ubuntu / Debian | ✔ | ✔ | ✔ |
eLux | ✔ | ✔ | ✔ |
HP ThinPro OS | ✔ | ✔ | |
Centos / Redhat / Fedora | ✔ | ✔ | |
Dell Wyse | ✔ | ✔ | |
Stratodesk | ✔ | ✔ | ✔ |
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